世界/THE WORLD
タロットコラム
「世界」のカードは「宇宙」「真理」といった深遠な意味をも秘めていると言われています。ひとつ前のカードが「審判」です。「最後の審判」の光景が描かれていますが、再臨したであろうキリストの姿は描かれていません。天使がラッパを鳴らして死者が蘇っているシーンのみが描かれております。文脈的にその次の「世界」のカードには「再臨したキリスト」もしくは「最後の審判」の後にやってくる新たな「幸福の世界」が描かれていても不思議ではありません。しかし「世界」のカードにはキリストではなく女性が描かれています。何故でしょう。

確かな答えはありませんが、タロットカードというものの性質から、ひとつの推理を導き出してみましょう。ライダー版タロットは、多分にキリスト教的要素をベースに、キリスト教以前の異教的要素も適度に取り入れながら完成しているデッキであると考えられます。しかし、占いに使用する事を前提にしたオカルトグッズであることから、完全にキリスト教的な教義のグッズになってしまっては、本末転倒なわけで、重要な最終カード「世界」に恭しくキリスト様を描いてしまったのでは、おかしな事になってしまう、と制作者達は考えたかもしれませんし、考えなかったかもしれません(笑)。これは憶測です。同様の理由から聖母マリアを描くのも適当ではない、ということで「神秘的な女性」を描く事にしたのではないかと考えられるわけです。

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世界
ライダー版「世界」



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