吊られた男/THE HANGED MAN


タロットコラム
「吊られた男」のカードは、その絵を見ただけで、いかにも縁起の悪い感じがいたします。古くから裏切り者や犯罪者がこうして逆さ吊りの刑にされてきたという歴史が、私達の記憶にしみついているからなのでしょう。

さて、絵を見てみると、吊るされて苦境にある割には、男の顔が清々しいような感じがします。頭のまわりには光が描かれ、何かを思いついて、ひらめいたかのようにも見えます。片足を木に括られ、もう一方の脚を折り曲げているポーズが、数字の4を暗示しているという解釈が一般になされています。さらには、頭の後ろで組んだ腕が三角形をつくるので3を暗示しており、4×3=12、つまり12の数をも暗示しているとする説もあります。本当にそのような意図が組み込まれているのかは、誰にもわかりませんが、「吊られた男」のカードに付された番号が12番目であることに注目すると、やはり「おぉ…」と唸ってしまうようなロジックでもあります。

数字については、「3」にしても「4」にしても重要な意味を持っています。「12」についても星座の数が「12」であったり、これまた重要な数字です。数の解釈については、文化背景によって異なるため、すべてを検証しようとすると、とりとめがなくなってしまいますので、ここでは、カバラの「3」と「4」に焦点をあてて、簡潔に理解しておきたいと思います。「3」はカバラではセフィロートのビナー「知性・理解」をあらわします。「4」はセフィロートのケセド「慈悲・恩寵」をあらわします。「12」は「宇宙の秩序・完全周期」をあらわし「12」を解釈する上で「3×4」の内訳が「3=神」「4=人間」であるという考え方も出てくるのです。

タロットカードを理解する上で「何を暗示しているのか」ということは常に興味深いのですが、カードの絵が「あきらかに暗示的である」場合は、こちらもいろいろと深読みをしたくなるものです。さて、では「吊られた男」のカードの意味するところを探っていきたいと思います。

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吊られた男
ライダー版「吊られた男」



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