死/THE DEATH
タロットコラム
以上のように考えていきますと「死」のカードは、必ずしもネガティブなものではなく、むしろ人生を革新的に「変化」させていくキッカケのカードとも成り得る、と理解できます。「死」の前で人間は無力ではありますが、そもそも人は「死」を恐れながら生きているわけではありません。誰もが「明日、死ぬかもしれない」と思いながら今日を生きているわけではありません。だからこそ「死を想う(Memento Mori)」ことは大切です。私達は理解できるものは怖れません。理解できないものごとを怖れます。「死」を真に理解することは出来なくても、「死」を想うことで理解を深めることはできます。「死」を見つめていくと結局は「生きることの意味」につきあたります。ウェイトは著書の中で「神秘的な死」と表現しています。この世に生きている者にとって、「死」とは「意識のありようの変化」であると。

一般的な意味の解釈として、「死」のカードは「停止」、逆位置に展開すると「創造」となります。「死」のカードが展開された場合は、正逆にかかわらず、訪れる「変化」に対する「深い洞察」と、「柔軟な姿勢」が必要とされることになるでしょう。「変化」を拒む頑固な心の持ち主にとっては、「死」のカードは相当な脅威となって襲いかかります。「死」を恐れないということは「変化」を恐れないということに通じます。

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死
ライダー版「死」

ホルバイン死の舞踏 (1972年)



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