「隠者」の置かれている状況は「己で道を見い出すより他に選択肢がない」という状況です。「八方ふさがり」といったところでしょうか。おそらく「隠者」が俗世の卑しい性質の人物であったなら、それなりに俗的な解決策をあっさりと選択し「孤独に道を追求する」などという行為には及ばなかったでしょう。しかし、「隠者」は「聖職者」であり、「神と対話」をする人物です。「賢老人」と呼ばれることもあります。その思考は「崇高」であり、その理論は「世界の摂理」にかなっていなければなりません。それゆえ、俗世間においては、彼は「孤立」します。彼は「孤独」ですが、心の中には神に通じる理想が宿っています。実際の占いの現場では、理想を高く持って頑張っている人に、このカードは出やすい傾向があるように思います。「なかなか認められない孤独感」「独りで頑張っている姿」「もはや誰の協力も必要としない姿」が隠者のカードから読み取れます。
「己の道」を見つけられれば良いのですが、長い孤独の中で、何も見つからない場合は「疲労」と「空しさ」ばかりがつのることでしょう。ひとりよがりに「己の道」を求め、得体の知れない「何か」にとらわれてしまうと、空しいままに時間ばかりが経っていき、やがて「頑固な老人」のようになってしまう危険も、また、カードからのメッセージかもしれません。 「隠者」は自ら「孤独」を作り出しているとも解釈できます。自分自身の「感覚」「直感」を使って「何か」を探すことを自分で選択しているのです。100%自分自身の能力と可能性だけで、道を切り開きたいのです。この世の「至高」を求めて「世捨て人」になっているという姿でもあるのです。では、「隠者」の求める「何か」とは何なのでしょうか?それは、ひとりひとりのものであり、その人自身にしかわからないものです。ですから、「隠者」に対して、誰も善悪の判断を押し付けることはできません。もとより他者を必要としない姿が「隠者」です。
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ライダー版「隠者」
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